ユヴェントスとは何であるのか? そして彼らはどのような歴史を歩んできたのか?
その全容を描いたマルコ・ラ・ヴィッラとマウロ・ラ・ヴィッラによる映画が公開されました。
その名も”BIANCONERI JUVENTUS STORY”。
2016年10月。この映画はイタリア国内で公開され、そのあとにブルーレイやDVDとなって観ることができるようになりました。
ストーリーは白と黒をベースにした貴重な映像と共に振り返るクラブ設立時の話から始まります。
多くの関係者の言葉、ティフォージの熱狂、栄光の数々……。今も昔もユーヴェがユーヴェである理由がそこにあります。
主な内容として、ミッシェル・プラティニの活躍、3頭体制での成功、カルチョ―ポリとセリエB、そして再び覇権を獲るために這い上がってきた姿、パヴェル・ネドヴェドの引退などが描かれています。
映画の主役はユーヴェそのものです。
しかし見終えた感想として、このクラブには常に1つの不変の事実があるということです。
それは1923年にクラブを買い取り、成功の道に導いたアニェッリ・ファミリーが常にいることであり、彼らこそがこのストーリーの主役であるように見えたのは間違いないところです。
中でも”アッヴォカート”ことジャンニ・アニェッリの影響力は絶大であり、改めて彼の存在が大きくピックアップされました。
フィアット社を正しい軌道に乗せ、2003年1月に他界するまで、アッヴォカートのユーヴェに対する情熱は計り知れないものがあったとわかります。
そして今、フィアットグループはこの映画の中でも度々登場するアッヴォカートの孫にあたるジョン・エルカンに率いられ、彼らは2010年からユーヴェをアンドレア・アニェッリに任せました。最初のシーズンこそ不本意な結果に終わったものの、翌シーズンからアントニオ・コンテを監督に据えて見事な結果を出しています。
一時期、アニェッリ・ファミリーのカラーが足りない時期がありました。しかし、新スタジアムのもとで現場とフロントが一体となって進める大胆かつ新鮮なプロジェクトを見ると、今は正しい道に戻ってきたのではないかと思います。
ユーヴェとアニェッリ・ファミリー。
この映画を見ると、両者は切っても切れない関係にあるということが自然と理解できます。近年、ユヴェントス・スタジアムでアンドレアの隣に気品ある姿で観戦されているアッレグラ・アニェッリさん(アンドレアの母)は、まさに両者を体現するシニョーラに相応しいものがあります。
なお、ボーナス・トラックとして選手たちのロングインタビューや貴重な写真なども収められています。
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