2011/12シーズンからセリエA5連覇。そしてヨーロッパでの復活。強いディフェンス陣の存在はクラブとチームの躍進に大きく貢献してきました。
ジャンルイージ・ブッフォンと”BBC”。あるいは”BBBC”。鉄壁のディフェンス陣はこのように例えられるようになりました。
B – ブッフォンはもはや説明不要の守護神であり、2001/02シーズンから在籍するクラブのレジェンド。2015/16シーズンには973分間無失点というリーグ最高記録を達成しました。
B – アンドレア・バルザーリはその強さから別名”Wall”(壁)と呼ばれています。1対1に強く、彼が手に負えないアタッカーは世界に数えるほどしかいないのではないかとさえ思います。
B – レオナルド・ボヌッチはどらかというとバルザーリとキエッリーニを補完するセンターバック。クレバーさに加えて最近では鋭い正確なパスで味方の攻撃をサポートしています。「ボヌッチャータ」と言われるミスも減ってきた印象があります。
C – ジョルジョ・キエッリーニは主にセンターの左サイドを担当。ハードなマーキングを持ち味とし、ずる賢さと強さで勝負するイタリア人らしい選手。
ここ5シーズンのセリエAにおけるユベントスの失点数は20、24、23、24、20。それぞれのシーズン38試合でのこの失点数は驚異的であり、この数字こそがスクデット5連覇を支えたと言えます。例えブッフォンがゴール前で寝てしまっても、”BBC”さえいれば何の問題もなかったのではないかと思えるくらいです。
チーム全体のディフェンスへの意識があるとはいえ、ユーヴェは伝統的に強いディフェンス陣をベースにチームを構築してきた歴史があります。かつてはパオロ・モンテーロ、チーロ・フェッラーラ、マルク・ユリアーノ、リリアン・トゥラムといった素晴らしい選手たちのもとに黄金時代を築いてきました。
そして現在、再び強いディフェンス陣を持つチームがあります。しかし、その姿はかつてのイメージとは異なって見えます。
時代と共にディフェンダーに求められるスキルがレベルアップしている中、そのディフェンス陣は更に進化しています。例えばバルザーリ、ボヌッチ、キエッリーニの攻撃センスに触れる機会が少なくありません。バルザーリとキエッリーニはチャンスと見るやドリブルで猛進。一方でボヌッチは切れ味鋭いピンポイントパスを配給する能力に長けています。彼ら自身も少しずつレベルアップしているように見えます。
2016年夏、クラブとチームは少なくない選手の入れ替えがありました。今後チャンピオンズリーグでの上位進出を考えた場合は4-4-2へのシフトもあるかもしれませんが、ベースは””BBC”の3バックになるように思います。まだチームが上手く機能する保証がない中、ブッフォンと”BBC”はチームに大きな保証を与えてくれるはずであり、更なるレベルアップが楽しみです。
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